活動休止間近の猫写真家・あおいとりさんを独占取材!30個の一問一答

活動休止間近の猫写真家・あおいとりさんを独占取材!30個の一問一答

写真家「あおいとり」さん独占インタビューへの経緯

取材

以前、当サイトでもお伝えいたしましたが、『猫だって鼻提灯くらいできるもん。』といった写真集などで、自然体のねこたちの姿をありのまま表現されている写真家のあおいとりさんが、現在開催されている個展『まるごとあおいとり展』を最後に活動休止を発表。

ねこの気ままな姿が好物の筆者としては悲しみに暮れたわけですが、めそめそしている場合じゃない!と勢いのまま、独占取材を依頼!

…が、現在、あおいとりさんは関西在住。(取材申し込む前にちゃんと調べなさい)
そして筆者は都内在住。
貧乏サイトには取材費用などあるはずもない。

…というわけで、不発のまま終わりかけてしまいそうな企画だったのですが、なんとメールでの取材を快諾してくださいました!

それならいっそ、あおいとりさんとはどんな人で、どんな経緯で写真家になったのか、はたまたどんな心持ちでねこと触れ合って、そして今回どんな思いで活動休止を決心することになったのか、など、とにかく気になることなんでも聞いてしまおう!という「ダメ元でとりあえず聞いてみた」スタイルを敢行。

そしたら、やりとりのメールの文面だけでも伝わる親切なお人柄で、なんでも快くお答えくださったので、そのままお届けさせていただきます。

あおいとりさんに質問!(ご挨拶編)

あおいとりさん撮影

1. 星座と血液型を教えてください。

O型の蟹座です。
年齢は今年アラフィフに突入しました。

元スマップの中居くんやホリエモンさん、藤木直人さんあたりと同い年です。

2. ご結婚はされていますか?

はい。妻ひとり、子供無しです。

3. 今の会社に勤めて何年目ですか?
(※あおいとりさんは「サラリーマン写真家」として、会社員とフォトグラファーのお仕事を両立されています)


もうかれこれ20年ほどになりますね。





まずは相性占いをしたいと思われている乙女のために生まれなどを聞いてみたのですが、もれなく既婚者でした。残念。

そして同じ会社に20年勤務しているというところに、余計なお世話ですが、奥さまとの安定した健やかな暮らしっぷりが垣間見えるようです。

どうでもいいですが、筆者は現在6.5社目(0.5は出向)の転職先に勤務しているので、ひとつの会社に長く勤められる人を心の底から尊敬しています。

あおいとりさんに質問!(日々の暮らし編)

あおいとりさん撮影

4. すきな食べ物はなんですか?

お蕎麦です。
お蕎麦に尽きます。
いつかお蕎麦を打てるようになりたいです。

一昨年までは東京に住んでいたのですが、東京はお蕎麦の美味しいお店がたくさんあって幸せでした。

5. お酒はすきですか?

量はそんなに飲めないのですが、毎日、なにかしら飲みます。

家では8割方、タカラのcanチューハイですが、最近は、「インドの青鬼」という銘柄のビールや、サントリー角ハイボールの〈濃いめ〉が気に入ってます。

6. 普段何時に起きますか?

7時過ぎくらいです。

7. 普段何時に寝ますか?

日付が変わるころには寝るようにしています。

8. 毎日のルーティンはありますか?

ルーティンというほどではないのですが、会社の帰りは一駅遠くで降りて歩きます。

9. なにをしているときが一番癒されますか?

お休みの日に、カメラを持ってぶらぶらして、猫や野鳥などに出会ったらシャッターを押すこと。

シャッターを押すたびに、ストレスが抜けていくような感じを受けることはよくあります。





すきなものや毎日の過ごし方を聞くと、少しずつその人となりが見えてくるような気がします。

お蕎麦を打ちたい、というところや、挙げるお酒のラインナップから、ご自宅がお好きなのかな、というのが感じられます。

それにしても、一昨年まで東京にいらっしゃったというのは初耳でした(完全なる勉強不足)。

ということは、写真集や写真展で見られる、あのかわいい野良猫ちゃんや地域猫ちゃんたちの中には東京で見つけた子もいると思うと、なんだか勝手に親近感が湧きます。

あおいとりさんに質問!(カメラ編)
まるごとあおいとり展

10. 撮影するタイミングはいつごろですか?

サラリーマンですので、休日になってしまいますね。

朝の光の加減と、夕暮れの日の感じが大好きなので、時間帯はだいたいそのあたりです。

基本的には、天気予報をよく観察して、晴れの日に撮るようにしています。

11. 撮影を始めたきっかけは?
また、最初に撮った被写体はなんでしたか?


きっかけは5年前に東京に単身赴任になったときに、なにか一人でできる趣味を作ろうと思って、ミラーレスカメラを買ったことです。

最初に撮ったのはユリカモメです。
そこから野鳥撮影にはまり、本格的な一眼レフを買いました。

そしてその後、被写体としての猫の魅力に引き込まれていきました。

12. 猫以外の撮影もされていますが、猫写真家と呼ばれることについて、どう感じられますか?

自分自身で「猫写真家」と名乗ったことはあまりなかったと思います。

もともとは野鳥を撮っていましたし、広く捉えると野生動物全般、なんでも撮りたいと思っています。

ただ、写真の中に「生き物」が入っていないと、なにか寂しく感じます。

それはもちろん別に「人」でもいいんです。

被写体の「生きている瞬間」みたいなものを残したいのかもしれないです。

そして、その上で、猫の魅力にとりつかれたから、猫を撮り続けてきたということだと思っています。

13. サラリーマンとしての活動を「仕事」とするなら、猫写真家としての活動はなんだと思いますか?

「ライフワーク」ですかね。





単身赴任をきっかけに始めた趣味の写真がライフワークに変わるとは、5年前にはあおいとりさん自身も思いもよらなかったかもしれません。

そして、InstagramなどSNSではねこ以外の撮影も活発にされていますが、てっきり猫写真家としての活動が先で、その後ほかの生き物への魅力も表現し始めたのかと思いきや、むしろさまざまな野生動物を撮っていく中でねこに出会ったんですね。

いずれ、あおいとりさんの撮影したポートレートも見てみたいものです。

あおいとりさんに質問!(ねこ編)
あおいとりさん撮影

14. ねこを飼っていますか?
あるいは飼ったことがありますか?


飼ったことはありませんが、いつか、飼いたいなーとは思っています。

15. ねこを撮影するにあたって、飼い猫ではなく野良猫・地域猫を選ばれたのはなぜですか?

外で生活するねこは、生きるために過酷な自然環境の中、日々、大変な思いをしています。

しかし、そんなことは微塵も感じさせず、表面的には気ままに見えるところに、人間でいうところのダンディズムすら感じます。

お腹が空いたらご飯を食べ、眠くなったらうたた寝。
腹が立ったらケンカをし、気が向いたら恋もする。

そんなねこたちの気ままで幸せそうな瞬間を、素敵に切り取ることができたら、という想いでシャッターを切り続けています。

16. ねこの写真を撮るとき、どういう気持ちで撮影していますか?

「撮らせてくれてありがとう。」です。

また、餌や猫じゃらしなどは使わずに、なるべく自然体を写真に残したいという想いで撮っています。

17. 「にゃんぽとれ」という言葉を作られたきっかけがあればお聞かせください。

「人」の肖像写真は「ポートレート」と呼ばれて、そういう写真の分野もあります。

僕は「猫」の「ポートレート」を撮りたかったので、「にゃんぽとれ」と名づけました。

18. 島猫を撮影した写真集『島ねこぽん』を出版されていますが、街で見かけるねことなにか違いはありますか?

特に島だからということで、違いがあるとは思いませんが、人に慣れているねこが多いようには思います。

19. ぶっちゃけ、今までに出版された写真集の中で一番お気に入りのものはありますか?
また、それはどれで、なぜですか?


三作目の「気ままに猫だもん。」です。
今の自分で表現したいことや皆さんに見ていただきたい写真はこれに詰め込みました。

20. ほかの猫写真家さんの作品はご覧になりますか?
すきな写真家さん、写真集などお聞かせください。


これはもう、岩合光昭さんです。
猫写真だけでなく、動物写真全般を尊敬しています。

好きな写真集は『岩合光昭写真集 猫にまた旅 フィルムカメラ編』です。

フィルムカメラの時代によくここまで撮れるなーという、猫の捉え方のみに限らず、構図や写真のテクニックも感心する一冊です。





先ほど、<カメラ編>でお聞きした12番目の質問のお答えにもありましたが、被写体の生きている瞬間を残すのがポートレートならば、あおいとりさんの撮る猫写真はまさしくそれのように感じます。

なにか手を加えて演出するのではなく、もしくは、「ねこかわいがり」して甘やかな写真に導くでもなく、そこにねこがいたから、そしてカメラを持っていたから撮った、とでもいうような、ある意味で記録のような、突き放した印象さえ抱きます。

もちろん、たまたま出会ったねこをたまたま持っていたカメラで撮影して、あんな作品が撮れるとは思っていません。

被写体であるねこに対して、いい意味で寄り添いすぎず、そしてもちろん離れすぎず、ちょうどそれこそ野良猫同士のようなほどよい距離感で、その瞬間、瞬間をおさめているように感じるのです。

もしかしたら、「こう撮りたい」という期待を抱かず、まっさらな気持ちでねこと向き合って、その姿を残しているのかもしれません。

そして、それこそねこのポートレート=にゃんぽとれだと思うのです。

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あおいとりさんに質問!(もっと深掘り編)
あおいとりさん撮影
(あおいとりさん撮影。
見ようによっては、口元の模様がチャップリンの髭に似ているようにも見えます)

21. 今一番の趣味はなんですか?

カメラを除くと、自動車です。
小学生のころから大好きです。

特に、フランスやイタリアの車が好きで、今はイタリアの小さなオープンカーに乗っています。

22. SNSとの付き合い方について教えてください。

基本的には、あまり自分の雑多なことは呟かず、写真を見ていただいたり、イベント写真集、掲載物の告知をメインにするようにしています。

また、コメントいただけると本当にありがたいので、お返事は(気づけなかった場合を除き)基本的に返すようにしています。

23. 子どものころの夢はなんでしたか?

漫画家です。
ドラえもんで育った世代です。

24. 世界が3日後に終わるとしたら、最後の3日間なにをしますか?

最後の最後まで、回避する方法を考えているような気もします。

25. 忘れられない映画はありますか?

チャップリンの『ライムライト』です。
純粋に感動しました。

26. 最近一番うれしかったことはなんですか?

活動休止のご報告をしたときに、みなさんからたくさんの温かいコメントをいただいたことは本当にうれしかったです。





イタリアの車やドラえもん、ライムライト。
アーティストのすきなビジュアルアートをお聞きすると、どこかにそれらがルーツとして根づいているのでは、なんて思ってしまいます。

実際にあおいとりさんの撮る猫写真にチャップリンの要素が見つけられるかどうかは、見る人の受け止め方によると思いますが、単純に、こういったものを好む方がこういった作品を撮るんだ、とパズルを組み合わせるようにして感じ取るとまた、作品や被写体に対して親近感のような感情も湧いて違った見え方に気づくこともあるかと思います。

それにしても漫画家になりたかったとは、予想していませんでした!

あおいとりさんに質問!(活動休止と今後編)
あおいとりさん撮影

27. 活動休止を決心したきっかけはありましたか?
告知の際の本人コメントを拝見した上で、より詳細を聞いてみました)


きっかけということではないのですが、後から考えると、三作目の写真集『気ままに猫だもん。』で今の自分の表現したいことはおおよそ出せてしまって、次に自分がなにをしたいのか?なにを撮りたいのか?今は、よくわからない状態ということかもしれないですね。

28. 充電期間中にやりたいことなどありますか?

これからゆっくり考えたいと思います。

29. ずばり今のお気持ちとして、今後、活動再開する可能性はありますか?

もちろんです。
また心と体の底から始めたいと思えるときが来たら復活します。





活動再開の可能性についてのお答えをすぐに掲載したく、急ぎ足でここまで書いてしまいましたが、今回の活動休止の理由が、写真撮影に飽きてしまった、ということではなくて本当に良かったと思います。

毎日を過ごす中でまた自然に撮りたい、発信したい、と思えるようになったら、そして、そのときに新しい作品を見せていただけたら、とてもうれしいです。

最後に、当サイト恒例の「29cuteポイント」についての質問もしてみました!





30. サイト名「29cutecat(にくきゅうとキャット)」は「肉球」と「cute cat」を掛け合わせて作ったのですが、あおいとりさんにとって、「ねこのここが特にすき!」というパーツや性格、性質などはありますか?
また、それはどういったところでしょうか?


「眼」ですね。
以前、東京と大阪の大丸で開催された「ねこ休み美術館」では、「キャッツアイ」というテーマで、「猫の視線」にフォーカスして展示しました。

今回の個展でもこの中からピックアップしたコーナーを作る予定(※現在開催中の「まるごとあおいとり展」会期前に取材しました)ですので、ぜひ、ご覧ください。





ちゃっかり告知も挟んでくださいましたが、「猫目」といえば女子のメイクでも定番だというのに、実は今まで取材させていただいた方の中で出てこない部分でした。

ねこって本当に魅力が尽きないなぁ、ということで、その溢れる魅力が存分に堪能できる「まるごとあおいとり展」は2018年1月21日(日)までなので、お見逃しなく!(筆者も乗っかってがっつり宣伝)


まるごとあおいとり展

「まるごとあおいとり展」

開催日時:2018年1月12日(金)~1月21日(日)11:00~19:00
(あおいとりさん在廊日:2018年20日(土)、21日(日)を予定※写真集へのサイン入れや直接お話しするチャンスです)
会場:TODAYS GALLERY STUDIO
(〒111-0053 東京都台東区浅草橋5-27-6 5F)
入場料:500円(3歳以下は入場無料)
主催:株式会社BACON
公式サイト


取材協力:あおいとり氏
(一部画像はフリー素材です。取材イメージ写真:ぱくたそ
取材・文:29cutecat管理人(浦田みなみ)

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