「フクとマリモ」と優しい飼い主-フクロウコーヒーオーナー・フォトグラファー永原律子さん<前篇>
今月も29日=29cutecat(ニクキュートキャット)の日がやってきました!
というわけで、今回のねこ好き著名人インタビューは、フクロウのフクちゃんとスコティッシュフォールドのマリモちゃんの飼い主でフォトグラファー兼アートディレクターの永原律子さん。
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以前より注目していたスター猫ちゃん、スターフクロウさんに会えて大変光栄でした!
知らないという方もこの画像は知っているのではないでしょうか?永原さんは「フクマリコンビの飼い主でフォトグラファー兼アートディレクター」とご紹介しましたが、この1羽+1匹以外にも6匹のかわいいねこちゃんを飼っており、彼らに会えるHUKULOU COFFEE/おひる寝キャットというカフェのオーナーさんでもあります。
そうですね。
もう動物全般ずっと飼ってるんですけども。
ねこは一番年の子で20歳近く…、子どものころからずっといるんですけども、まぁ8匹くらい飼っていて…。
ほかにも鳥とかも手のりインコとか文鳥とか…。
フクちゃんを飼い始めたのは6年か7年くらい前なんですけども、…ぴーやが亡くなっちゃって鳥ロスのときに、そのときフクロウってちょっと珍しくて、いろいろ調べたらなんとか飼えそうかな、というので、顔もちょっとねこっぽいっていうのもあって…一目ぼれ…かな?
で、飼った感じですかね。
…うーん、実は最初から計画していたわけではないんです。
(仕事場の)デザイン事務所がこの近所にあって、この辺はよく通るんですね。
この辺りって空き物件がそんなにないんですけど、ジョンジョン(ふさふさの犬くん)とお散歩しているときに、ここが空いたっていうのがわかって…。
そのころはまだこんなにカフェも多くなくて、ここも普通のお家だったんですね。
(指差しながら)ここは全部ベニヤ張ってあって、ここは半分畳で…。
丁度、住んでいたマンションをリフォームしたいって思っていたときで、そのときねこがいっぱいいたので、ここを借りられたら一旦こっちに引っ越してリフォームできるな、と思ったのが始まりだったんです。
ジョン子とマリ子
Posted by Hukulou Coffeeおひる寝キャット on 2016年1月24日
この辺りって昭和レトロな町並みですけど、借りたときは床も古くて危なくて、(改修をお願いした)大工さんが友だちなので、どこまで残せるかっていうのを相談しながらセルフビルドでやってみたんですけど、だんだんその「破壊」(笑)する感覚が楽しくなってきて面白かったです。
ここもお風呂だったんですけど、ハンマーでバーンバーンって(笑)。
この奥に浴槽があったので、ここに三角座りで浸かってたんです(笑)。
これも実はわざと残してるわけではないんです。
お風呂のタイルって強力で、腕がもげるくらいがんばったんですけど、「これはもう無理やで」って言って断念…。
たまたま空いてるのを見つけて借りて、特にずっとマンションだったから「畳ええなぁ」って思いながら住んでました。
リフォーム終わってから、みんなから「カフェやったら?」とか「デザイン事務所移したら?」と言われて。
丁度そのときにサードウェーブのコーヒーがブームというのもありましたし、元々コーヒーが好きなので、じゃあコーヒー屋さんやろうかな、と始めた感じです。
うーん…最初は、マスターがコーヒーをコポコポコポ…と淹れるいい香りがしていて、お客さんのいないときはここでデザイン仕事もできるなぁ、というイメージでしたね…。
元々「お一人様」が苦手で、マクドナルドとかも一人で行けないんですけど、それなのに付き添いもなしに一人でコーヒーショップやることになってもうてる!って後から気づいて焦りました。
それで、デザイン事務所でフクちゃんを飼ってたので、じゃあちょっとついてきてもらおう、と連れてきたんです。
だから最初はフクちゃんを看板にやろうっていうのじゃなくて、付き添い人みたいな感じで来てもらったのがきっかけ…ですね。
そのときは、商店街のコーヒー屋さんの軒下にいるセキセイインコみたいな、「ふと見たらいる」というのをイメージしてたんですね。
最初はオープンの告知もしてないし、もし沢山来てくれても対応できないと思って、もう地味に、地味にしてたんですけど、だんだんとフクロウを連れたお客さんが来るようになって…、それはもうほんとに想定外で嬉しかったですね。
フクちゃん以外のフクロウさんがお店に来てくれるというのが、ほんとに嬉しくて、それでなんとか一人で切り盛りできたという感じです。
フクロウって散歩をしてあげるのがいいみたいなんですけど、でもあまり連れて行けるところがないんですよね。
それで、フクロウオーナーさんたちがそういう(散歩できる)ところを探してたそうなんです。
フクロウを飼うということ自体が当時まだ珍しかったので、口コミみたいな感じで、ここを広めてくださったっていう感じですかね。
ということは、HUKULOU COFFEEの3Fでは「おひる寝キャット」という猫カフェも併設されていますが、元々はカフェを始めて、だんだんフクロウファンの方々に知られるようになり、その後ねこちゃんもやってきた、という感じなんですね?
そうですね。
ここ来てしばらくは、猫カフェをやろうとは考えてなかったんですよね。
猫カフェブームが来るというのも全然気づいてなかったんです。
たまにご近所の人に「ブームに乗って~(笑)」とか言われるんですけど(笑)。
とんでもない、とんでもない、と。
もうほんと、探り探りで始めただけなんです。
フクちゃんが福を呼びよせてくれたのかもしれません。
とはいえ、その福をきちんと掴むことができたのは、永原さんの慕われる人となりがあったからこそ。
Posted by Hukulou Coffeeおひる寝キャット on 2015年11月20日
そうですね。
飲食業はやったことなかったので、最初のころは難しくて…。
特にマリモが来たばかりのとき(※冒頭のフクちゃん・マリモちゃん初対面時のキス写真が世界中で広まったのです)の対応とか…。
今働いてくれてるシェフやアルバイトの子らに支えてもらってます。
その方たちがいなかったら今こうしてやれてないかもしれないので。
うーん、私元々、大変なときに子猫を迎えるっていう…のがあるんですね。
なにか辛いことがあったときとか大変なときに、子猫に癒されるというか(笑)。
マリちゃんのときも、ちょっと悲しい事件があったのがきっかけで…。
マリ : きょうはおみせおやすみにゃ。寝たおすのにゃ。
Posted by Hukulou Coffeeおひる寝キャット on 2016年1月24日
あ、そうです、そうです!そんな感じです!
女子ってそうらしいですねぇ(笑)。
それで、マリちゃんをフクちゃんに会わせてみたら仲良くなってくれて、特にそのときマリちゃんはめっちゃちっちゃかったので、家に置いとくことができなくて連れてきたって感じです。
元々はキッチンの裏にこっそり置いて授乳してたんです。
そしたらたまに「みゃー!」って、「ごはーん!」って鳴くので、みんなが「なになになに?」って(不思議に思うように)なって。
で、「ちょっとこういう事情で…」って見せたら、みんな歓迎してくれまして…。
そのころTwitterも始めていたので、それ目当てに世界各国から見に来てくださるようになって、それでフクちゃんの小屋の下にちっちゃい段ボール置いて寝かすようになったんです。
で、その後に「生き物にサンキュー」(TBS系「トコトン掘り下げ隊! 生き物にサンキュー!!」)の取材があって、良くしていただいたという感じですね。
その番組のディレクターさんとはウマが合って今も飲みに行ったりするんですけど、テレビの取材って初めてだったので慣れないことだらけで不安もあったんですけど本当に良かったです。
明日放送予定のTBSさんの生き物にサンキュー関西では特番にはじかれて放送なしだそうですT^T見たーーーいーーーニャあーーhttps://t.co/J1A4fflfHO https://t.co/S1k8Fh9jR4
Posted by Hukulou Coffeeおひる寝キャット on 2015年11月10日
そうですね。
それで、元々上(現在「おひる寝キャット」をオープンしている3F部分)は物置にしてただけだったので、「じゃあ飼ってるねこ連れて猫カフェやれば?」と言われて、「でも8匹しかおらんし…」と思ってたんですけど、「猫カフェって8匹くらいのところ多いみたい!」と、またバイトの子らが言ってくれて。
で、大工さんが友だちなんで、「みんなこう言ってるんだけどどうしよう?」って相談している内に、「あ、ねこの入口かわいい!」とか、トントン拍子に始めることができたって感じですね。
あ、そうです、そうです! 今度からその言い方します(笑)!
最初は不安もあったんですけど、あの、チャムちゃんとかめっちゃ空気読むんですね。
みんなの毛づくろいとかして仲介役としてまとめてくれるから…。
うーんなんとも言えない寒さにゃねーこりゃ身にしみるにゃ
Posted by Hukulou Coffeeおひる寝キャット on 2015年12月5日
そんな風に自然になついてくれるのも「おひる寝キャット」の魅力)、この右の子がチャムちゃん。
左はもちろんマリモちゃん。
) -個人的に猫カフェにはよく行くんですけど、お店によってはねこ同士が仲が悪いケースもたまにあるんですが、こちらはみんな元々一緒に住んでいたということと、やっぱり飼い主である永原さんへの信頼感もあって、のびのびしているところを見られるというのがとても居心地いいですね。
チャムちゃんのお陰だと思います。
全員にぺろぺろすると全員同じにおいになるから安心するんですって。
あの子、全員に毛づくろいするんです。
長毛の子もいるので、よく「毛玉もないけど、毎日シャンプーしてるんですか?」と聞かれることもあるんですけども、「私じゃなくて全部チャムちゃんがやってます」って。
あの子、拾ってきた子なんですけども。
リーマンショックでデザインの仕事が急に減ってしまったときに、たまたまねこを保護している人が近所にいて、里親探しを一緒にするようになったんですね。
そのときに何匹か自分でも預かることがあって、「子猫やし、かわいいし」と育てるのを楽しんでいたんですけども。
チャムちゃんもその中の一匹で、手放せずにそのまま飼うことになった子なんです。
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